ライトオタクの戯れ言

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青春ブタ野郎 考察【翔子編】

今回は青春ブタ野郎シリーズ第一部のキーパーソンである「翔子」について考察をしていこうと思います。

【以下ネタバレを含みます。見たくない方はブラウザバックを。】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは始めます。

4人の翔子

物語の中で単純に数えると翔子は4人出てきます。

  • 小4の翔子
  • 中1の翔子
  • 高校生の翔子
  • 大学生の翔子

まずはこれらの関係について考察していきます。

概略図


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まずは時系列を抜きで考えます。

思春期症候群の発生源は小4の翔子からで原因は「心臓病により未来に希望がある気持ちと未来を拒む気持ち」の二つが翔子の中に生じます。

それにより未来を拒む翔子(以下aとします)と未来に希望をもつ翔子(以下bとします)の二人の間に時間差が生じ、成長速度にズレが出ます。これにより成長ルートが分岐します。

 

では、時系列を加えて見ていきましょう。


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そもそもの前提として、翔子目線で見ると今回の話は未来の話です。咲太達とはスタート時点の現在が3年のズレがあります。(ズレといっても正史では翔子は咲太の現在においては中1)

 

bでは時間の流れが正常なので3年後、中1となり心臓病が末期となります。 

 

aでは咲太の胸の傷の発生時期に翔子は咲太からの提供を受けます。(咲太の胸の傷は同じ世界に二つある矛盾から生じるものから)

そこから翔子は咲太が提供のきっかけとなる事故を防ぎ、咲太を助けるために行動し始めます。

 

以上が概略です。しかしこの時系列について考察する際に疑問点が浮かんできました。

かえでについて悩んでいた咲太を助けたのは誰なのか?

かえでについて悩んでいた咲太を助けてくれた翔子さんとの出会いは咲太の人生観に大きな影響を与えたものです。先述の時系列からみるとaの翔子だとみるのが妥当ですがそうすると一つ疑問が生じてきます。順を追って説明します。

そもそも翔子がなぜ咲太を救おうとしたのか。これは翔子の口から語られるように「好きな人には幸せになってほしいから」でしょう。

では、なぜ好きになったのか?

翔子は「はやてを飼うきっかけをくれた。両親にはごめんなさいよりもありがとう、大好きを伝えてあげた方がいいと教えてくれた。毎日病院に来てくれた。」

ここで着目したいのが「三大好きな言葉」です。bに咲太がいった台詞「ある人がいってたよ。『ありがとう』と『がんばったね』『大好き』が三大好きな言葉だってさ」とあるように、これは高校生の翔子が咲太に教えたものであり、咲太が中学生の翔子に教えたものでもあります。「鶏が先か、卵が先か」ですね。

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ここで2つのパターンを考えてみましょう。

【Aパターン】

高校生の翔子→咲太→中学生の翔子

このパターンだと高校生の翔子=aだと「教えてもらった」発言に矛盾します。「おでかけシスター」での翔子の発言より記憶を共有しているからということも考えられますが、時系列的に破綻します。

では、高校生の翔子がaでないまた別の翔子なら?それならばあり得る話ですね。その場合こうなります。

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別世界の高校生の翔子が咲太のことを知らずに話しかけたという前提です。(そうした前提でなければ議論がループしてしまいますからね。)別世界の翔子の存在を考えることはこれが翔子にとっての未来の可能性の話だからとすればおかしくはないはずです。

【Bパターン】

咲太→高校生の翔子→咲太→中学生の翔子

このパターンの場合高校生の翔子=aで矛盾はありません。「別世界の咲太がやさしさをaに教えた」という前提です。別世界の咲太という都合のいい存在を仮定すれば矛盾はないですね。結構無理矢理な気もしますがこの際気にしないことにします()

 

以上2パターンを考えてきましたが、「三大好きな言葉」以外にも「 峰ヶ原高校」も咲太と翔子の間でおなじ関係になります。(鶏が先か、卵が先か) この問題は考えても答えは原作者のみぞ知るところなので深く追求するのも野暮に思います。

 

最大の分岐点12月24日

ここからが第一部において話の本題みたいなものです。12月24日午後6時を境に世界線は3通りに分岐します。

  1. 咲太が事故に遭う。(Ⅰルート)
  2. 麻衣が事故に遭う。(Ⅱルート)
  3. 誰も事故に遭わない。(Ⅲルート)

話を分かりやすくするために咲太の現在を中心に考えます。
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咲太における現在。12月24日午後1時25分に先述の翔子のa,b分岐のように分岐が生じます。「翔子を見殺しにして麻衣と生きる未来か、自分が死んで翔子の未来を繋ぐか」の二択を迫られて未来を拒んだからですね。このことはかなり重要になってきます。         

ちなみにaの翔子はⅠルート上から来ています。この翔子は午後6時を越えた時点でⅠルート以外に入った場合咲太の心臓が提供されることはなくなり観測不可=消滅することになります。

咲太はⅠルートに入ろうとしますが、麻衣に守られⅡルートに突入。悲しみに暮れます。

そこに梓川翔子が現れます。梓川翔子は麻衣の心臓の提供をうけたⅡルート上の中学生の翔子の未来の姿です。

 

誤解しないようにしていただきたいのはどのルートでもbの中学生の翔子の成長速度は同じです。よってこの現れた梓川翔子は存在不可となったaの代わりのようなものです。   

梓川翔子に諭され、麻衣を救うべく咲太における現在に帰る。そして事故に遭う自分自身を助け、Ⅲルート突入。といった感じです。

Ⅲルートからエピローグまでの展開

Ⅲルート突入により、bの中学生の翔子は提供を受けることができなくなります。しかしながら咲太は翔子の現在は小4であることに気づき、翔子に自分が助かる未来を探すよう求めます。それでもなお翔子は咲太が傷つかないように「咲太と出会わない世界」を探そうとします。そうこうしてる間に翔子は寝てしまいます。

 

問題はここからです。どのようにエピローグの世界へとたどり着いたのか。

 

その前に未来から現在に戻る方法について。 

「今を認識する常識を切り離すべく寝る」と梓川翔子から語られています。

この事から考えるに、咲太との会話の後に翔子は小4の世界へと戻ってるのだとします。(すべての可能性上の翔子の記憶を保持した状態で)

 

そして小4の翔子の選択により新しい世界線へ。
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翔子の宣言通り「咲太と会わない」ことで咲太達の記憶は消えたor夢のようなぼんやりとしたものになりました。この世界線では「麻衣の映画の影響により、提供をうけることに成功=翔子生存」といった咲太の望みも叶える世界線でした。

そしてラストシーン。砂浜でたまたま咲太は手術をうけ、元気に遊び回る翔子をみかけます。記憶は朧気でも勝手に体が思いだし、翔子に声をかけ、それに笑顔で翔子が答えて愛でたしめでたし...と。

最後に

あくまで一個人の解釈もとい考察ですので悪しからず。最後の方の咲太が翔子の将来スケジュールに花丸をつけたところの解釈はまだ考え中です。

みなさんのご感想、ご意見ありましたら気軽にコメントの程をよろしくお願いいたします。

では最後に一番泣けた台詞を

ー『ありがとう』

ー『がんばったね』

ー『大好き』を大切にして生きていく

ーいつかやさしい人になりたいです

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